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第14章 心の鎖 by みきちん

俺は慌てて潤から離れた。

「ごっ、ごめん。俺、帰る」

「えっ、ちょ、まっ……」

潤の言葉を聞く前に、走り出した。

家に着くと、玄関に倒れこみ意識を手放した。

目を開けると、そこは真っ白な世界で。

椅子に座った俺は身動きはが取れない。

よく見ると俺の体は鎖でグルグルに巻かれてた。

それは手首まで繋がっていて南京錠で外れないようにしてあった。

もがけばもがくほど締め付けられる。

人の気配を感じて顔をあげると、お姉ちゃんが目の前に立っていた。

その手には鍵があった。

「お願い、外して。
どうしたら、許してくれるの……」

お姉ちゃんは何も言わず俺から離れていく。

「待って、お姉ちゃん。行かないで」

するとお姉ちゃんは振り返った。

何も言わないでただ、泣いていた。

すると一人の男の子がお姉ちゃんの元へ駆け寄って行った。

「だめ、お姉ちゃんから離れて!」

俺の制止を聞かず近づいていく。

お姉ちゃんは、男の子に鍵を渡した。

そして再び歩きだす。

暫くすると男の子は俺を見てニッコリ笑った。

見覚えのある面影だった。

すると遠くから俺を呼ぶ声が聞こえた。

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