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第18章 束縛 by 奏

僕の恋人は、
幼馴染のかずに言わせると、

束縛の激しい方、

なんだそうだ。




「同棲してるわけでもないのに、
会わない日まで
“何処に行く”とか“何時に帰る”とかさー、

なんでそこまで
言わなきゃいけないの?
怖いよー」




『何で付き合ってんの?』
とでも言いた気な、
不思議そうな顔で言われたけど、

…そんなの、




好きだからに決まってるじゃん。




「自由が一番!
束縛されんの嫌い!」

そう日頃から公言してるかずには
分かんないだろうな。
だから振られちゃったんだよ?

僕や友達だけじゃなくて、
たまたま彼女に聞かれたのは
痛かったよね…。

余程好きだったのか、
今までよりはマメに連絡してたこと
知ってただけに、

自業自得とは言え、
あれはちょっと可哀想だったな…




そんなこと考えながら、
かずの顔を見つめていたら、

「何?」って、怪訝な顔。

「…早く次の彼女、出来るといいね」
「うるさいよ」
「ふふ」




…あ、着信。

スマホを取り出して、
視線を遣ると、

そこには、僕の恋人の名前。




『潤』って。

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