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第18章 束縛 by 奏

-僕の恋人は、
幼馴染のかずに言わせると、

束縛の激しい方、

なんだそうだ。




確かに、

文字通り縛られることもあるし、
連絡にはうるさいし、
言うこと聞かないと拗ねるし、

そう言えるかもしれない。




…他の人の目から見れば。




でもね、
どんなことをしたら潤が、

不安になるのか、
安心するのか、
拗ねるのか、
喜ぶのか、

…僕は分かってる。




『雅紀、好きだよ』




少し照れ臭そうな、
甘えるような声で、

安心した時、
満足した時、

潤が聴かせてくれる言葉。
…それが聴きたくて、




僕は自分から、

縛られてるんだよ?




僕しか見ないように、
僕のことしか考えないように、

焦らして不安にさせて、
その分満足させて、
安心させて。




…だって、

好きだから、ね?




「潤、好き…」
「…もう一回、いい?」
「うん…」

今度は、
正面から抱き締められた。




…大切な、僕の恋人。




僕を縛り付けたまま、

ずっと僕に縛られていて。




-だからね、かず。

本当に束縛してるのは、

僕の方、なんだよ。

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