センチメンタルメモリー
第7章 夜蝶
しばらくタクシーを走らせ、柳瀬さんの自宅に着いた。
高層マンションの最上階。
さすが社長だ。
エレベーターにのり最上階を目指す。
こんな夜中なので途中で乗ってくる人はいなかった。
「ん〜…柳瀬さん、私もぉ…」
「椿姫ちゃん…部屋に入ったら一緒に寝よっか?」
「うん!!一緒に寝る〜!」
柳瀬さんと直哉が一瞬重なってしまい、思わず抱きついてしまった。
「あ!あの、ご、ごめんなさい」
離れようとしたらそのまま力強く抱き締めてくれた。
「大丈夫、甘えていいよ」
その言葉と同時に最上階についた。
無機質な機械音が響いた。