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腹黒ドS王子の愛する人

第10章 溢れる思い

私服姿の二人に思わず体が固まる。






隣に立つ二人の姿はどこからみても恋人そのものだ。






「なんで、ここに....」




「いや、俺たちは....「葵。」





西条の声を遮って俺の体が後ろに引かれる。




「新しい服か。買ってやろうか?」



「兄ちゃんっ」



俺に向ける声こそ優しいものの西条を見つめる目は厳しい。




「久しぶりだな。」



「お久しぶりです。」



気まずそうに西条がお辞儀する。





「すいません、この服このままカードで。」


「か、かしこまりました!」






兄ちゃんは店員さんにカードを渡すと西条を睨みつけて言い放った。





「てめぇ....」






「兄ちゃん!帰ろう、ね!」


「そうだよ、桃史。」




慧さんも止めに入る。

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