テキストサイズ

AAAの話部屋

第4章 花火



にっしーのこと大好きなの。


でもね、にっしーは私じゃなくて宇野ちゃんが好きなんでしょう?


見てたらわかるの。好きだから。


に「千晃!!!!花火大会一緒にいかない?」


ち「え?...........うん。いいけど........」


なんで?私なの?宇野ちゃんじゃないの?







花火大会は浴衣を着たかわいい女の子達がいっぱいいて



私も浴衣で行こうかなって考えてたら、にっしーにバレるからダメって怒られちゃった笑


ねぇ、期待してもいいの?


宇野ちゃんじゃなくて私を誘ってくれたこと。


しかし、その想いも一瞬にして消え去った。



に「俺さ......宇野のこと好きなんだよね。告白しようと思ってる」




花火が上がる前に聞かされた現実



聞きたくなかったその言葉は、私の臓器を巡って脳まで届く




ち「........そっか!!!!!大丈夫だと思うよ!!!!!」



私の笑顔と一緒に上がる花火


それは青色だった、そして妖精の粉みたいにキラキラしながら消えていった



に「ありがとう!!!そうだよな!!!男らしくいかなきゃだよな!!!!!!!!」




花火も終わり、私の中に残されたのは大きな穴だけ


それは私を支配して歩き方さえ忘れそうになる


にっしーと分かれて品川の駅に行くと宇野ちゃんにばったりとあった


う「千晃ー!!!!!!!!!」



1番会いたくなかった人


抱きしめられると、穴に愛を注がれたように何もかもが溢れてしまった


ち「っ!!!.....グスッ.......」


う「千晃?!....ど.....したの?....なんかあったんでしょう?」




どうしてだろう。さっきまで少し憎かった。


なのにな。今は憎いなんて思わない。ただ、あったかい



やっぱり私、宇野ちゃん大好きなんだなーって改めて思う




宇野ちゃんは私の手を握って電車に乗り、自分の家に行った



何回目かわからない宇野ちゃんの家に、静かに上がる



う「ゆっくりでいいの。なにがあったか聞かせて?」


あぁ、なんで宇野ちゃんはいつも優しいんだろう






ストーリーメニュー

TOPTOPへ