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あなたに精力うばわれちゃいます!

第2章 捲土重来



落ち込んだような、そうでないような…わけのわからない感情になりながら夕焼けに染まる道をふらふらと歩いていた。
家に帰るまで、鍵を投げてはキャッチし、のゲームを繰り返す。

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「……」

家に帰りドアを開けると、見覚えのあるパンプスが玄関の靴箱に入っていた。
私は今一人暮らしをしている。
そのため、私の靴以外ある事がおかしい。
そして、思い当たる人物は既に分かっている。
丁度いいタイミングでその人物は顔をひょっこりと現した。

「あらっ!縁ちゃんおかえりぃ〜」

「おかあさぁぁぁぁぁぁぁあん!?」

私の予想する通りであった。
ここの家の合鍵を持っているのは家族である父母と姉だけである。
まず父はこんな女物の靴を履かないのは分かりきっていることだし、それに出張で県外。そして姉は私の一人暮らしする家に来る暇なんてない。海外に行っているのだから。
なので、私の家に出入りできるのは母しかいないということだ。

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