あなたに精力うばわれちゃいます!
第2章 捲土重来
そう言われて、強引に私の手を掴んだ。
少し痛みが走ったけど、こんなの慣れっこなので気にしない。
「ありがとう……えっと、貴方は…?」
「堺祈織(さかいいおり)!君は確か水上縁さんだよね?」
「あっはい!そうです!」
なんだろう、彼と話すとなんだか自然に打ち解けられる。
今までの人達となんだか違う。
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「あいつ、スゲーな。流石愛されキャラ」
「あれ、バイトなんかしてたっけ」
「……」
「どうした、委員長?」
「いや、その………僕…」
「何かあったならはっきり言ってみろよなー」
暫く無言になり、固く閉ざしていた口を開いた。
「…僕、見ちゃったんだ_______」
「………は?」
『祈織くんが、スーツを着て“ホストクラブ”から女の子を連れて出て行っているところを』