あなたに精力うばわれちゃいます!
第4章 一意奮闘
「話についていけないんですが」
「本当に鈍いなお前。女を抱く候補としてお前を入れたんだ。それくらい分かれ」
「分かりたくない事実!」
そもそも、私のこと好きじゃなさそうなのにいきなり抱くって何なんですかぁー!?
せ、性行為と言うのは!好きな人同士とやるのが普通なんだよ!
…と言いたいところだけど、怖いので言い出せなかった。
「候補と言ってもお前しかいないからほぼ決定だな」
「勝手に決めないでよ!?」
「お前の意見も聞くために、敢えて候補にしてやってるんだ。感謝しろ」
なんだか初めて見た時の印象と落差がものすごい気がする。
一目見た時はクールでかっこよくて一匹狼な少年だと思っていたのに…。
目の前にいるのは誰なんだろう。迫り来る変態王子にしか見えない。
「というか!なんで私なんですか!他にもいっぱい候補に出来る可愛い女の子がいるでしょ!」
「そこまで仲良くないし、まず精力が不味そうだ」
「もしかして味重視…」
「そうだな。お前のは特別美味かったな。だから候補」
「やっぱり味なんだね!」
すると、先ほど朝霧くんが私の内太ももについていた愛液を舐める場面が思い出された。
とても美味しそうに舐める様子。
私はその場面を目の当たりにして、急に顔が蒸気していくのがわかった。