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あなたに精力うばわれちゃいます!

第5章 意気消沈

再び足音が遠ざかっていく。
今度こそ、本当に場を後にしたようだ。
何だかやけに静かになってしまった気がする。


「……はぁ、会話するのにも体力を使うんだよな…」

「だ、大丈夫!?…あ、そうだ。熱あったんだよね…?」

「熱、と言ってもこれは…欲求不満による体温上昇だ。先程お前を襲った時にも言っただろ、俺は今『狼状態』だと」

「…!そっか、そこまで我慢、してたんだ……」


いくら制御しようと生理現象相手だとそろそろ限界も近いだろう。
ここまで先延ばしにしてしまったのもある種私のせいでもある。

しっかり、責任を取らなければ……。

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