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あなたに精力うばわれちゃいます!

第6章 相互扶助

「この期に及んで……うっ、」

「あ、朝霧くんっ!?」


ついにキレた、と思われたが朝霧くんは急に私に向かって倒れ始めた。
私はそれを受け止める態勢で、背中から床に倒れ落ちる。

どうやら体力面でも限界値に達しているらしい。
それでも、朝霧くんは1ミリたりとも配慮に欠けず、わざわざ自分の体重を私にかけずに倒れてくれていたようだ。
両手首しっかりホールドされているのは謎なのだが。


「……ダメだ、そろそろげんか…」

「ちょ、あさぎ————」


仮にも押し倒されている状態。
当然私は身動きなんて取れない。主導権は完全に朝霧くんにあった。


私は成すがままに、唇を強引に奪われる。


「んんっ……」


チュッ、チュッとリップ音が部屋に響き渡る。
妖艶でとろけるような深い深い口付けに、私は抵抗する暇もなく力が抜けていく。

やがて上唇と下唇の間を割いて、朝霧くんの舌が侵入してきた。
それと共に唾液も一緒に受け止めようとするも、溢れてしまい口の端からいやらしくも流れ落ちた。


「ふ…ぁ、んぅ……」


全身が脱力し、完全に動く事が出来なくなってしまった。
ここまでにさせるものを持っているなんて…さすが朝霧くん。
頭の中で冷静に考えることが出来るのがやっと、という感じだ。


「……っふう。…は、間抜けた顔だな。誘い技か?」

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