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家政婦ノオシゴト

第4章 憂鬱な日々

「…か…りか」

…誰?

「茉莉華」

この声…どこかで聞いた気がする。
私を呼んでる…?

「誰…?どこにいるの?」

周囲は霧がかかったように白い。
…夢だ。

声の主らしき人がぬっと現れた。
けれど顔は見えず、喪服姿の胴体だけが見えた。

「…誰…なの?」

「…今は教えられない。茉莉華が思い出すまでね…。」

そう言うとその人は私に背を向けて去って行く。

「待って…待って!」

私がどんなに走っても、その人には追いつけず、その人の姿が見えなくなっていく。

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