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家政婦ノオシゴト

第5章 真実

結局何も言えずにその日は帰らせた。
帰る時も茉莉華は顔を見せずに、しゃくりをして肩を揺らしていた。

俺はその小さな背中を見守る事しか出来なかった。

「…次に会う時気まずいな…。」

一つ溜め息をついてソファーに身を委ねて少し悩んだ。

それにしても、茉莉華の彼氏の昔話が気になる。でも、話を頭の中で整理する度に頭痛がする。

そう言えば、親が事故った時、ショックで事故る前の記憶が全く無い。
もしかしたら、彼氏の昔話に関係があるかもしれない…。

例えば、そいつの親友だったとか…。

ダメだ。
考えれば考える程頭が痛くなる。

もう一度話を整理してみた。

…恋

…初めて

…婚約

…留学

…音信不通…

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