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ペットではなく家族です。

第10章 葉子の想い



寛一「何しに来た、目の前から消えろと
二度と私の前に現れるなと言ったはずだ
忘れたのか」

正行「忘れてはいません…あの日の事は
もちろん葉子さんが亡くなった日の事も
一日も忘れてなど…」

葉子「…」

正行「久遠さん、葉子さんの事は本当に
本当に申し訳ない事をしたと」

寛一「呼ぶな…」

正行「えっ」

寛一「呼ぶなってんだよ!!お前のその
汚らわしい口で声で葉子の名前を呼ぶな
葉子を殺した…犯罪者のくせに」

正行「…申し訳…ございませんでした…
謝って済むような事ではないとわかって
います、ですが…」

寛一「…帰れ」

正行「ですが私達は本当に」

寛一「お前の話しなんか聞きたくもない
さっさと出ていけ!!」

正行「…」

葉子「…お帰り下さい」

正行「だけど」

葉子「これ以上、寛一を苦しませないで
下さい」

正行「…わかりました」

葉子「…」

寛一「っうう…葉子っ…葉子ぉお…」

葉子「…」


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