ペットではなく家族です。
第10章 葉子の想い
寛一「葉子ぉ…葉子おぉ…」
葉子「…」
亡くなった恋人
葉子を想い泣き続ける寛一
葉子は人間の葉子を少しだけ知っている
寛一と一緒によく遊んでくれた
もう一人のご主人だ
だけど彼女はいなくなってしまった
買い物に出掛けてるだけか
別の部屋にいるのか
だけど…
寛一『…葉子…今日から私と二人だけだ
ごめんな…ごめんな葉子…』
葉子『…』
何を言っているのか
寛一は何を謝っているのか
その時は全然わからなくて理解出来なか
った
だけど数日後、家にあの男が来た
今日と同じように…
正行『本当に…申し訳ありませんでした
私達の…私の力不足で…』
寛一『どうして…どうしてですか…』
正行『精一杯…精一杯、全力を尽くした
のですが…』
寛一『すぐ終わるって簡単な手術だって
そう言ったじゃないですか!!なのに…
なのにどうして…』
正行『…申し訳ありません』
寛一『葉子…』