ペットではなく家族です。
第10章 葉子の想い
寛一「体、大丈夫?」
葉子「…ぅんっ、大丈夫だよ」
寛一「…」
服を直しベッドで抱き合った二人
幸せな時間だった
だけど…
葉子「私、今すごい幸せ…」
寛一「俺もだよ、俺もすごい幸せ」
葉子「…ぅんっ」
この幸せはそう長くは続かなかった…
寛一「どういう事ですか…新薬が効いて
良くなってるって言ったじゃないですか
なのに…」
正行「すぐに手術を行います」
寛一「手術…」
正行「大丈夫です、検査でも癌は小さく
最小限になってますからすぐ終わります
安心して下さい」
寛一「…」
薬を新薬に変え
体調が良かったのは数日だけ
最近になっては高熱を出したり吐くなど
容態は一気に変わりついには
手術をする事に…
寛一「葉子…」
葉子「…行ってきます」
寛一「…」
正行「最善を尽くします」
寛一「…葉子を…お願いします…」
正行「わかりました」
寛一「…」