ペットではなく家族です。
第17章 金次、銀次の場合
千夏「…春菜…あんたまた…」
春菜「だって…あのままじゃ保健所行き
だったんだよ」
千夏「だからって子猫…二匹も拾って…
飼えるの?」
春菜「実は明日から出張で…」
千夏「…」
春菜「出張から戻ったら迎えに来るから
一週間だけお願い」
千夏「…もぅ」
千夏の妹
春菜は動物が大好き
小さい頃から捨て犬や捨て猫など
見つけるとすぐ拾い親や千夏を困らせて
いた
今のように…
春菜「こっちが金次でこっちが銀次、目
の色が違うからわかるよね」
千夏「わかんないし」
春菜「多分、この大きさからして半年か
1歳くらいかな」
千夏「1歳にしては小さくない?」
春菜「野良だからあんまり食べれてない
んだよ、この子達」
千夏「…」
春菜の話しによると
金次と銀次はかなり衰弱し
地面に二匹、お互い寄り添うように倒れ
ていた
触れても逃げる事なく
というか逃げる力もなかったようだ
春菜「じゃあお願いね」
千夏「…」