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ペットではなく家族です。

第18章 寛一の結末



寛一「…葉子」

葉子「…ん…何っ?」

寛一「ごめんな…乱暴な事して…」

葉子「ううん…」

寛一「…」


それ以上
何も話さず何も言わず
二人はしばらく裸で抱き合っていた


葉子「…」

寛一「…そろそろ仕事戻るわ」

葉子「うんっ…」

寛一「…」

葉子「…」


落ち着きを取り戻し仕事へ戻った寛一
その姿を見送ると葉子は
身支度を整え…


葉子「…」


一人で外に出て行ってしまった


葉子「…どこだろう」


服は着ていたが
靴は履かず裸足のまま

すれ違う人はみんな不思議そうな顔で
葉子の事を見ていたが
当の本人は…


葉子「…」


特に気にする事なく誰か探しているのか
辺りを見渡し歩き続けていた
そして…


葉子「あっ…」

正行「…」

葉子「黒田正行、見つけた…」

正行「…」


葉子が探していたのは
黒田正行

彼に会って確かめたい事があった
葉子の死の真相を
そして…


葉子「…あの」

正行「?」

葉子「助けて…助けてください…」

正行「えっ…」


この男の本当の顔を…


葉子「お願いです、助けて…」


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