ペットではなく家族です。
第2章 ナオの場合
麻衣「んん…っ…」
ナオ「…」
眠る麻衣
その側に佇むナオ
目を細め一度も瞬きをする事なく
一点を見つめていた
ジッと…
ナオ「…」
そして次、目覚めた時…
麻衣「あの、えっとあなたは…」
ナオ「ナオ」
麻衣「えっとどちらのナオさんですか?
それになんで家に…」
ナオ「お前が飼ってる猫のナオだよ」
麻衣「あぁナオちゃんか、ナオちゃんね
ナオちゃ、えっ!?」
ナオ「腹減った」
麻衣「ちょっ、ちょっと待ってよ」
ナオ「は」
麻衣「あなた…本当にナオなの?だって
ナオは猫で、でもあなたは…」
目の前にいる
ナオと名乗った青年
確かに雰囲気や仕種などは似ていた
だけど本当にナオなのか?
人間なのに…
ナオ「腹減った、麻衣、腹減った」
麻衣「あ、はいはい」
ナオ「腹減った腹減った」
麻衣「わかった、わかったから」
ナオ「腹減った」