
友恋
第2章 第一印象
「私も優姫って呼んでもいい?」
楓は不安そうな顔で私を見る。
「…別に良いよ。」
なんとも無愛想な返事。
でも、これでいいんだ。
変な友達ごっこなんて、ありふれた友情なんて、私は要らない。
「ゆう、ゆう。」
隣に座った悠樹が小声で話しかけてきた。
私が少し首を傾げると、悠樹はプリントを見せてきた。
『前の子と友達になったの?』
プリントに書かれた文字を読み終えた私は、チラッと楓の背中を見つめた。
『べつに』
私は乱雑に自分のプリントにこう書くと、投げやりに悠樹に見せた。
