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友恋

第8章 高鳴り








誰も…いない…?


貸し出しカウンターの前まで来た私は、歩みを止めた。



「…呼んだくせに…」


私はボソッと床に向かって呟いた。




…帰ろう。




虚しさを感じた私は、クルッと身体をやって来た道へと向き直した。



「来ないかと思った。」


「わっ?!」



私は驚きのあまりカウンターにかかとをぶつけてしまった。



「お、驚かさないでくださいよ、副委員長…」


私はホッと胸を撫で下ろした。



「なぁ、なんで蓮と仲良くなったの。」


「えっ?」




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