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友恋

第8章 高鳴り






「…姫も、姫だけが呼ぶ俺の名前を作ってよ。」


「私だけが呼ぶ…」




副委員長の名前…?




「な、なんでですか。」



今日はちゃんと分からないことを明確にするんだ。




「なんで私だけが呼ぶ名前を…「敬語もダメ。」


またもや私は言葉を遮られた。



「だってズルいじゃん、蓮ばっかり。」



遮った私の質問の内容を分かっているような口調だ。




「俺のが先に…姫のこと見てたのに。」
                   

「えっ…?」



キィッ…

立て付けの悪い窓が少しだけ開き、暖かい風が図書室に入ってきた。



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