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友恋

第10章 ナミダ






「チッ…まぁ、谷中の知り合いなら話ははえーじゃん。その子名前なんつーの?」


「お前なんかに教える必要はない。」


蓮の返答に男はまた舌打ちをした。



「ふぅーん。わーったよ。」


男は蓮のことを舐めるように見ると、鼻で笑い捨て、去って行った。



「ったく、こういうときは叫ぶとかしろよ。」


「いや、学校で叫ぶと目立つし…」


私は掴まれた腕を触りながら言った。



「なんかあったら叫ぶ。防犯だろ防犯。」


「キャーって叫べばいーの?」


私は棒読みで返す。



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