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友恋

第10章 ナミダ







「ほ、ほんとに。」


私は彼女の背中に向かって叫ぶ。


彼女はゆっくりと振り返る。



「ほんとに、一之瀬先輩が私を呼んだん…ですよね?」


私の言葉に彼女は何も返してこない。



「…そんなのどうでも良いから、早く帰っ「夏実ぃー!」


遠くから彼女の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。



「チッ…あんた奥の部屋にでも…っ」



「なんだよ夏実いんじゃん。」



ギシッ


ギシッ


床が忙しく喚く。



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