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友恋

第10章 ナミダ






「…っごめんなさいっ、ごめんなさい!その子に手を出さないで、許してっ…」


「なーにビビッてんだよ!ちゃんと夏実の願いは聞いてやるから安心して外で待っとけ!」


そう言い捨てると、金髪男は“原田”に向かって合図を送り、彼女を外へと連れださせた。



やばい。

逃げなきゃ。


でもどこに?

出口の扉までは距離がある。


そのうえ男たちがいるため辿り着けるとは到底思えない。


だとしたら、奥に逃げるしかない。

…奥?




“チッ…あんた奥の部屋にでも…っ”



“夏実”先輩が言ってきた言葉を思い出した。


先輩は私を金髪男に見つからないようにしようとしてくれたのだろうか。



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