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友恋

第11章 特別






「お嬢様がお戻りになるまで少々お待ちくださいませ。」


雅さんが深々と頭を下げる。



「あ、ありがとうございます。」


私もギクシャクしながら同じく頭を下げる。



「えっと…?」


顔を上げると雅さんがジィッと私を見つめている。



「これから私がお話することは優姫様の胸の中に秘めておいてもらいたいのですが…」


雅さんが恐る恐る言うので、私は首を縦に何度も振った。



「では失礼して。」


そう言うと、雅さんはネクタイを少し緩めた。



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