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友恋

第6章 表情





「何…「姫!」


私が振り向く前に、聞いたことのある声が聞こえた。




待って、この呼び方って。



「ほんじゃ、失礼しまーす。」


彼の声と共に女の子たちの、漫画でいうキャーキャーのボリュームが大きくなる。


1度は振り向こうとしたが、私は振り向くのを止め、身体が硬直してしまった。



「ひーめ。」


「だ、だから私は優姫です、その呼び方やめてくださ…」


私は隣に気配を感じたので仕方なくゆっくりと振り向いた。



しかし、“姫”と呼んできた彼ではなく、彼の隣にいた人に釘付けになった。


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