
友恋
第6章 表情
「いや、私じゃなくても…」
委員会に入ったばっかの私より、他の人に頼んだほうが効率良いんじゃないのかな。
「…明日の放課後待ってるからよろしく。」
コンッと名簿で私の頭を軽く叩くと、副委員長は谷中蓮に目で合図を送り、2人は教室のドアへと向かった。
そんな光景に女の子たちが頬を赤らめている。
やっぱ副委員長ってカッコイイんだな。
いや、でも谷中蓮も負けないくらいカッコイイ気も…
バチッ
谷中蓮が少し振り返り、不覚にも視線が重なってしまった。
私は反射的に即座に目を逸らす。
や、やだ、見てたと思われたかな。
私は無意識に自分の髪を手ぐしでとかす。
