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あいつがいない世界

第1章 ~始まりのモノガタリ~

「ふゎあぁあっ…」

軽く伸びをして歩く男俺、真瀬翔悟。

いつもは待ち合わせ場所にすぐついてるのに、

まだ来ていない琴菜を待っている。

ピコンッ

「ん?」

俺の携帯に表示されたメールアプリ。

そこには、

『今日は熱だから学校休みます。本当にごめんなさい。』

というメッセージが届いていた。

あいつにしては丁寧すぎる文章。

少しひっかかっるが、取り合えず学校に行くことにした。


*


ガラガラ

「おなよう翔悟ぉ!」

朝一番から喋りかけてくる奴、第一号。
桃山千菜。

なんなのかわからないが、いつでもなんでも真似してくる。

そういや琴菜が怖いって言ってたな…。

「よぉよぉ真瀬君よぉ!…琴ちゅゎんいる?」

朝一番から喋りかけてくる奴、第二号。芹沢経俊。

「いや、今日は熱で休みらしい」

「!」

彼は驚いた顔に冷や汗状態。

そんなにあいつに会いたかったのか?


「もぉ、その琴とかいう子どうでもいいから私の話聞いてよぉぉぉ!」

んで、こっちはこっちでなんか話進んでるし…。

てか、琴菜だし。

「ごめん、考え事してるから。静かにして」

「………」

以外と素直に二人とも静かになった。


ガラガラ


ドアが開く。

入ってきたのは_______


先生だった。

早すぎる。皆も感じているはずだ……


「皆さん、落ち着いて聞いてください…!」

先生の目は赤く、表情も険しかった。


一体なにが______待て……そんなわけないよな…。


まさか、琴菜が関係あるわけ……ない、よな……?


「隣のクラスの里橋さんって女の子がね?







亡くなったのよ…」

そういうと先生は再び泣き出した。

琴菜は隣のクラスなのに、うちのクラスじゃないのに、泣いている人が沢山いる。

俺も…

きっと




泣いてるよ。

「琴菜っ!……ぅっ、ぐっ…ぅぅ…っ!」

「里橋さんはね?____」


そこから先生の話はまったく耳に入らなかった。

でも


「自殺の可能性が高いらしいの…」

この言葉だけ耳に入った。


自殺?

『熱だから学校休みます。』


変だけど、メッセージは本人から来たのに?



『バイバイッ!』

また明日ねって


笑ってたのに?

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