秘密のおとぎ夜話
第8章 【赤ずきん】祖母の異変
「ふう、つい夢中になっちゃった…」
今までよりも大きいキノコでしばしの秘め事を楽しんだ赤ずきんは、股間の甘い余韻を振り切るように、祖母の家に駆けてゆく。
年の割に肌がつやつやで美しく、いつ訪ねても優しい祖母が赤ずきんの自慢だった。
バタン!
「おばあちゃん、来ちゃった!具合はどう?」
「あ、赤ずきんじゃないか…
ど、どうしたの…っ」
「おばあちゃんがまだご病気かもしれないと思って…
今もベッドにいるのね、やっぱり治ってないの?」
きっと元気になっていると思った祖母がベッドで毛布を首までかぶっているので、心配になる赤ずきん。
「ああ…あたしは、大丈夫だよ…
ありがとうね…」
「おばあちゃん、大丈夫だっていうけど、どうしてそんなに声が枯れているの?」
「んっ! これは…んんっ…」
「それに、どうしてそんなに目がうるんでいるの?」
「赤ずきん…、それより、暗くなる前に、おうちへお帰ッーーーー!あ、ん、あ!」
「おばあちゃん???」
「あ、もう無理、赤ずきんッ!見ないでぇ…あああああ!!!」
ベッドの上で、祖母の身体が大きく跳ねる。
かぶっていた毛布が宙に浮いて、見えたものに赤ずきんは驚愕した。
「きゃあああ!
オオカミ!!」