秘密のおとぎ夜話
第9章 【赤ずきん】遊びの手ほどき
「ふ…はふ…っ」
ピチャ、チュプ。
赤ずきんは祖母の家のテーブルに浅く腰をかけ、オオカミが赤ずきんの膝の間に立ち背中を支えている。
赤い舌が、赤ずきんの唇を丁寧に撫で、薄い唇がサクランボのようなピンクの唇を挟んでは、優しく吸いつく。
おしゃべりをしたり、ものを食べる時にも使う唇が、今はまるで別の器官のように、脳に快感を送り込んでくる。
もうどれくらいそうしているのか、赤ずきんには思い出せない。ただ、ざらりと熱いオオカミの舌で唇をなめられ、気まぐれに歯列や上あごの内側、小さな舌をつつかれるうちに。
「あ、はあッ…!」
赤ずきんの口からは甘い声が漏れ、紅潮したほほとうるんだ目が快感を物語っていた。
「オオカミさっ…これ、んあっ…きもちいいっ…」
もっと快感が欲しいと本能的に差し出す舌はさらりとかわされ、じれたところに不意打ちの刺激。
そのたびに心拍数が上がり、身体の熱が上がる。
触れてもいない股間が熱く、じゅくりと濡れるのを赤ずきんは感じていた。
「もっと、して、あ、もっといっぱい…っ」
もどかしいオオカミの舌使いに、思わず懇願してしまう赤ずきん。
オオカミはにやりと笑って答える。
「いい子だね。じゃあご褒美」
それまでより強く、ねちっこい動きで舌が口内を愛撫し、赤ずきんの身体は待ち望んだ刺激に震えた。
「…はあ…んちゅっ…
すごい…この遊び、好きぃ…」
恍惚の表情を浮かべる赤ずきんに、オオカミはニヤリとして言った。
「気が早いね。まだちょっとしか遊んでないのに」