秘密のおとぎ夜話
第18章 【人魚姫】砂浜で
ピチャ…ジュルル…
「…っ!…っ!!」
岩陰に水音が響き、姫の腰が跳ねる。
「初めてだったんだよなあ、
こいつが痛くしてすまんね。
ちゃんとしてやんねえとな!」
ヒゲの男が口をつけた所から、
身体中に熱く蕩けるような感覚が広がる。
(なにこれ…
さっき痛かった場所の近くなのに…)
声を上げられない代わりに、
はひ、はひ、と息が漏れる。
「しかし、この様子じゃ身寄りもなさそうだし、そもそも声が出ないとはなあ…」
小柄な男が、先ほどの行為を詫びるかのように
じっくりと、慎重に乳首の周りに口づけ、舌を這わせる。
(あ…すごい……
気持ちいいってこれのこと…?)
「安心しろ、俺たちが面倒みてやるさ」
チュプ
「こりゃあ毎晩楽しめそうだな!」
チュパ
胸と股間にある敏感な突起を同時に吸われ、姫の身体が弓なりにしなる。
大きく開いた口から音のない悲鳴がもれる。
それから自分の意思とは関係なしにビクビクと跳ねる太ももを見て
姫は悟った。
(船でのあの人は、こんな快感を…何度も……?)
姫はこの時、まだ知らなかった。
これから体験することになる快楽の海は
ずっと深く果てしないものだということを。