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秘密

第27章 共

※二宮side

ルナを起こそうとしてるのに
なかなか行動に出ない大野さん

ちっちゃい声で「はやく」
って言っても動かないでじっとルナを見ている


…じゃない

ルナじゃない

立ち上がって大野さんの視線の先を見ると



『大 野 智 櫻 井 翔 相 葉 雅 紀 二 宮 和 也 松 本 潤 今 近 藤 月』


そこにあるのは英語ではなく漢字で
俺らの名前とルナの名前
あと今。今はなんだろう

読み取るのも難しいぐらいに慣れてない漢字の書き方
本当に学校に行ってなかったんだ、って改めて感じる

大野さんを見るとぼーっとその文字を見ていて
多分俺の視線にも気づいてない


大「……ぁ」

その言葉と同時にルナの目から涙がこぼれた

『……』


眠り続けるルナ
寝てるから当たり前なのかもしれないけど
その顔には表情がなくて

なんかこのままにしておいたら起きない気がした
一生


ふとルナに伸びる腕
大野さんの手がルナの肩を触れる

何か言いたげなその口から言葉は出なかった


トントンとゆっくり叩くと身じろぎする

あぁ…ちゃんと生きてる
静まり返っていたこの部屋に張っていた妙な緊張感はなくなった


大「ルナ、お風呂はいっちゃいな?」

ル「かじゅくんはぁ…?」

不意に呼ばれた俺の名前
もう寝ぼけててじゅになってるけど可愛いからいい

「俺はルナの次はいろっかなー」

ル「いっしょしないの?」

「えっ…」

うるうるの瞳で見上げられる
そりゃ俺は男なわけで
ルナは女の子なわけで
一緒にお風呂なんて入れるわけ…

ル「んふふw嘘だよw先はいる〜」

体を起こして風呂場に向かうルナ
もう…ちょっと期待しちゃったじゃん←







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