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腹黒ドS王子の愛する人Another

第3章 朔弥 × 元 の場合

「先輩は?」



「ぅえっ、なに...」


話聞いてませんでしたねー!?と怒ったそぶりを見せ頬を膨らませる寺石、やめてくれ心臓に悪い。



同じ会社のしかも後輩にときめくなんて、不毛すぎていっそ笑えてくるよ。



「先輩は恋人いないんですか??」




飲み会の、たわいない質問に過ぎない。でもそれが、俺の心臓を鷲掴みにした。




俺の恋愛対象が男だってことは、誰にもカミングアウトしていない。告白したことで葵にはバレてるけど、その他には誰も知らないことだ。



目の前の天使のような男は、それはそれは女性にモテるであろうし、その対象も女のはず。男が好きなんて言ったら確実に引かれる!!!




「....今はいないかな...」



「そうなんですか?先輩モテそうなのに!」



「はぁ!?どこがだよ....」




イケメンに言われるモテそうほど頭にくるものはない。

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