
秘密中毒
第14章 最後日
「おまえさ、地味にツンデレだな」
あたしをベッドに座らせながら山田くんが言う。
「そ、そうなの?」
別に普段つんつんしてる覚えはないんだけどな。
「うん。普段は強がってすぐ吠える犬みたいで、
泣いてるときと抱いてるときは素直で…すげー正直なのな」
「な、な…だっ?」
抱いてるとき…とか言うなーー!
目を白黒させるあたしを見て、「あやとり、顔赤い」と山田くんがにやにやする。
あたしをからかうためだけにこういうことが言えるんだろうか、この人は?
あたしが首に巻いて来たスカーフを山田くんが外す。次は服を脱がされる・・・と思ったら、そのスカーフで目隠しをされてしまった。
「え、なに?なに?」
「じっとしろよ。最後だからいろいろしなきゃな。」
山田くんはあたしの頭の後ろでスカーフを結ぶと、あたしをベッドに転がした。
「わぷ!や、山田くん?」
相手がどこにいるか見えない不安。
次に起こることの予測がつかない。
目隠しのまま、ゆっくりと全裸にされる。
見えている時より、恥ずかしさが強い。
山田くんの服を脱ぐ音。
見えないから、聴覚と…肌が敏感になる。
「はっ…! ぁ…!!」
首筋、胸、太もも。
間隔を開けて気まぐれに触れてくる唇や指に、簡単に翻弄されてしまう。
「あやとり、今までより感じてるんだろ。
もっと声、出せよ。」
山田くんの低音が、またあたしを追い詰める。
そんなに触られてないのに、もうあたしはびしょびしょだと自分でわかるほど濡れていた。
欲しい、欲しい、欲しい…
一番気持ちいいところに、触れてほしい…
あたしは身悶えた。
山田くんがやっとあたしの足を開いただけで、恥ずかしい液がお尻のほうにまで流れる。
「目隠しでこんなになるって…Mの素質あんな。手錠がなくて残念」
「やっ…あっ…」
秘部に息がかかり、山田くんがしゃべってる間にもあたしの腰がはねる。
次に来る刺激は…ざらついた熱い舌。
それとも長くて骨ばった器用な指。
それとも…あたしの脳まで貫いてしまう、あの…。
あたしの予想はどれも外れた。
