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秘密中毒

第3章 慰め


あたしは自分のつじつま合わせの思考に
ストップをかけ、
ため息まじりに笑った。


――――違う。

あたしはずるいだけなんだ。

あの人との人生を捨てきれないくせに、セックスの悦びも欲しくて。

あの人を責めないのは、あたしが傷つきたくないだけ………まだあの人を失いたくないだけ。

臆病で欲張りでどうしようもない女。
それがあたしなんだ。


…………

……………………


(…なんか寝れない…)

あたしの身体は昼間の熱をまだ持っていて。

頭の片隅には霧がかかったまま。

つまり、あたしは欲情していた。

昼間あんなにしたのに……

いや、あんなにしたから、かも。


最後までイケたらすっきりするんだろうか。


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