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何人ですか?

第1章 朝日の本音

小さく深呼吸をした。
意味もなくため息をする。
自分は一体なんで
ここにいるんだろう。
何がしたかったんだろう。
何を思っているんだろう。



何のために産まれてきたんだろう。



心の中の叫びを抑える。
突然目まいがして
意識が飛びそうになる。
何人もの人が心の中で暴れてる。
落ち着いて、落ち着いて。
大丈夫、大丈夫だから。
これ以上はやめて。
聞こえちゃダメなの。
誰にも聞こえちゃダメ。
伝えちゃいけないんだ。
伝えたらダメなの、
これを言ってしまったら



"あさひが助けて欲しいなら
僕が代わってあげるね''



どこからかそんな声が聞こえた。
誰か分からないけど懐かしくて
すごく安心する声だった。

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