君とのステキなタシナミ
第5章 Case3-chapter.1
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ガチャッ
入ってきた拓海の顔はさっきの下心丸出しの顔とは違ってた。
拓海「はい」
いずみ「あ、ありがとう」
出してくれたお茶に口付ける。
拓海「なあ、いずみ、真剣な話していいか?」
いずみ「いきなりだね。別にいいよ」
拓海「俺たちやり直さない?」
来るかなと思ったけどまさか本当に来るとは。
いずみ「うーん…友達としてはアリだけど、恋人とし…」
拓海「今日、いずみに無理やりデートつきあってもらって思ったんだけど、
俺本当にいずみのこと知らないのな。
少しの間だけだけど、彼氏として普通は知ってることとか知らなくてびっくりした。
付き合ってた時はお前のこと理解しようともしてなかった。
…すげー申し訳ないと思ってさ。別れ切り出したの俺からだし、原因は俺の浮気だから、ワガママとか言えねえのは分かってんだけど、いずみのこともっと知りたいって初めて思った。
ていうか、女をもっと知りたいって思ったのこれが初めてなんだわ。
…お願いします。少しだけでいいので考えてください。」
今までみたことない真剣さ。
付き合う前も私はずっと拓海が好きで、
振られても未練残ってて、
ずっと見てた。
でも拓海は、いつも女子を振り回してて、
拓海は女子を馬鹿にしてるんだってようやく気付いて、
しゅーとに出会って、
広い世界に目を向けることが出来て、
やっと、
やっと
拓海に踏ん切りついたのに。
なんで今更そういうこと真剣にいうのかな。
…しかも照れながらとか本当ズルいよ。
童貞だけ奪って、
心だけ奪って帰ろうと思ってたのに。
そんなこと出来ないじゃん。
どうしてくれるのよ。
また
拓海に心傾いちゃってるよ。
ダメだなぁ。私。
分かってるんだけどなぁ。
でも
この気持ちが一番どうしようもないってことも知ってるんだよね…。