
素晴らしき世界
第31章 向かい合わせ
「止めなよ」
大野さんに制止された潤は、
乱暴に掴んでいた胸倉から手を離す。
「いいのかよ!翔、まだ……好きなんだろ!」
「あぁ……好きだよ」
何で知ってるとかどうでもいい。
雅紀がいなかったらいくらでも本音はいえる。
「だったら行けよ!追いかけろよ!」
「そうですよ!櫻井さん、追いかけてください」
「ふっ…」
「おいっ!何、笑ってんだよ!」
潤の言葉のとそれを後押しする
和也くんの言葉に勝手に笑みが零れていた。
「まさかこんな日がくるなんてな」
同じような事を2人にも……言ったっけ。
「だからだよ!俺たちは翔のお陰で
和也との今の幸せがあるだ」
「そうです!だから……
だから櫻井さんも幸せになって欲しいんです!」
俺の為に怒ってくれる潤。
俺を思って目に涙を浮かべる和也くん。
いつかの俺を映し出しているみたいだ。
「相葉くんは?」
一斉に視線が大野さんに向いた。
「そこに相葉くんの幸せはあるの?」
「大野…さん?」
和也くんの問いかけには反応せず、
大野さんは答えを求めるように
俺をジッと見つめる。
「俺、相葉くんから色々聞いてます。
あなたがこれまで相葉くんにしてきた事も」
人見知りの雅紀がそこまで
話しているって事はやっぱり……
「雅紀と大野さんは……」
「それを聞いてどうするんですか?
それであなたの行動が変わるんですか?」
言葉を遮ると俺の気持ちを探るように話してくる。
「そんな半端な気持ちなら
相葉くんを追いかけないで下さい。
今まで散々振り回してきたんでしょ?」
大野さんの言う通り、
俺は雅紀の気持ちを無下にしてきた。
「俺が追いかけるので……」
立ち上がって歩こうとする大野さんの手を
反射的に掴んだ。
「俺が行きますから」
大野さんには……追いかけて欲しくない。
それだけが俺を突き動かした。
本気には本気でぶつかるしかない。
俺はもう……逃げない。
雅紀、今度は俺の番だからな?
大野さんに制止された潤は、
乱暴に掴んでいた胸倉から手を離す。
「いいのかよ!翔、まだ……好きなんだろ!」
「あぁ……好きだよ」
何で知ってるとかどうでもいい。
雅紀がいなかったらいくらでも本音はいえる。
「だったら行けよ!追いかけろよ!」
「そうですよ!櫻井さん、追いかけてください」
「ふっ…」
「おいっ!何、笑ってんだよ!」
潤の言葉のとそれを後押しする
和也くんの言葉に勝手に笑みが零れていた。
「まさかこんな日がくるなんてな」
同じような事を2人にも……言ったっけ。
「だからだよ!俺たちは翔のお陰で
和也との今の幸せがあるだ」
「そうです!だから……
だから櫻井さんも幸せになって欲しいんです!」
俺の為に怒ってくれる潤。
俺を思って目に涙を浮かべる和也くん。
いつかの俺を映し出しているみたいだ。
「相葉くんは?」
一斉に視線が大野さんに向いた。
「そこに相葉くんの幸せはあるの?」
「大野…さん?」
和也くんの問いかけには反応せず、
大野さんは答えを求めるように
俺をジッと見つめる。
「俺、相葉くんから色々聞いてます。
あなたがこれまで相葉くんにしてきた事も」
人見知りの雅紀がそこまで
話しているって事はやっぱり……
「雅紀と大野さんは……」
「それを聞いてどうするんですか?
それであなたの行動が変わるんですか?」
言葉を遮ると俺の気持ちを探るように話してくる。
「そんな半端な気持ちなら
相葉くんを追いかけないで下さい。
今まで散々振り回してきたんでしょ?」
大野さんの言う通り、
俺は雅紀の気持ちを無下にしてきた。
「俺が追いかけるので……」
立ち上がって歩こうとする大野さんの手を
反射的に掴んだ。
「俺が行きますから」
大野さんには……追いかけて欲しくない。
それだけが俺を突き動かした。
本気には本気でぶつかるしかない。
俺はもう……逃げない。
雅紀、今度は俺の番だからな?
