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素晴らしき世界

第11章 ショートストーリー

収録の休憩中、楽屋でゲームをしていると

相「もう、ダメだ―」

ソファーに勢いよく座り込む。

大「どうしたの?相葉ちゃん」

相「もう、溜っております」

翔さんが
飲んでたコーヒーを吹き出した。

松「翔さん、汚い……」

Jはティッシュを何枚か取って
翔さんに渡した。

相「ねぇ、にのちゃーん」

甘えた声で俺に近づき、
後ろからギュッと抱きしめた。

「何ですか?
今、いいところなんですから」

画面に目を向けたまま答えると

相「してくれる?」

耳元で囁かれた後、
ペロッと縁を舐められた。

「あっ……」

それと同時に、
ゲーム画面のキャラは落下して死んだ。

相「ゲームは、おしまーい」

ゲーム機を奪い、テーブルに置いた。

おいおい……
俺の意思確認はないのか?

するとズボンのベルトに手をやる
相葉さんの手を翔さんが止めた。

櫻「ダメでしょ、相葉さん」

翔さん、優しいなぁ……

「あり…」

櫻「俺が先だから」

ニヤっと俺を見て笑った。

前言撤回……

この人は、優しくなかった……

松「いや……俺が一番だね」

Jまで参戦してきた。

やるって一言も言ってないですけど……

無意味な言い争いを見ていると、
リーダーと目が合った。

ニコッと笑い、俺を手招きする。

大「ここ、座りな」

リーダーが自分の隣をポンポンっと叩く。

言われるがまま座った瞬間、
頭をグイっと引っ張られ

「…んっ」

リーダーの唇が俺の唇に触れた。

離れようとしても、
手で頭を押さえられて逃げられない。

すると、急にリーダーの唇が離れた。

大「ちょっ、みんな……怖い顔しないでよ……」

後ろを振り返ると、
三人がリーダーを睨んでいた。

相「抜け駆けするなよ、リーダー」

松「いい根性してるよ……」

櫻「そんなことするんだ……」

あたふたしているリーダーを横目に
今のうちに逃げよう……

足音を立てずに楽屋を出ようとしたら、

大櫻相松「ニノ」

ゆっくり振り返ると、
4人が俺を見てニヤリと笑う。

「はい、わかりました……」

それから程なく、収録は再開。

元気で清々しい感じの4人に対し、
俺は疲れていた。

顎が痛いし、
反応したモノを隠すのに一苦労。

あいつら、クスクス笑いやがって……

楽屋帰ったら、責任とってもらうからな!


end

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