テキストサイズ

カミカゼ短編集

第1章 「翔くん。絵、見に来る?」     …O×S

「…遊びのワケないし」

そこはキチンとお伝えしておきたい

「智くんの事…、好きだから」

「うん」

いつも見てる笑顔のはずなのに

…ヤバい

めっちゃキュンとした


「あの…」

俺も聞きたい

智くんの口から『好き』って

でもお願いして言って貰うもんでもないし

言い淀んでたら

「翔くん、大好き」

蕩けるような笑顔で言ってくれた



ホントにもう…

アンタの方が天才だよ

俺を虜にする天才



ニヤついてしまいそうな口元を抑えて
幸せを噛みしめてたら

「ぅわっ!」

智くんの左腕に少し起こしていた体をベッドに沈められた


「もう1回戦」

「えっ!?」

「可愛い顔すっから」

「は?ちょ、…んっ」


俺の抗議は重ねた唇の間で消えて

それから溶け合うように体を重ねながら

今まで思ってるだけで言えなかった言葉を

何度も

何度も確かめるように囁いた









fin.


ストーリーメニュー

TOPTOPへ