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カミカゼ短編集

第2章 「セックスってそんなイイ?」    …A×N

簡単なオムライスで一緒に遅い昼食を済ませて

昼間っから缶ビール片手にゲームして

いつの間にかコントローラー手放して、くだらない話ばっかして…

ニノといると昔からこんな感じ


仕事仲間だけど、それだけじゃなくて

友達なんて言葉じゃ足りなくて

でも家族や兄弟とも違ってる


ニノはニノ

他に何て言ったらいいか分かんないよ



そんな感じでバカ話に花を咲かせてたら

ピンポーン

部屋のチャイムが鳴った

インターフォンで確認すると、いつも使ってるネットショップからの宅急便


「何の荷物?」

「あー、そういや見逃した映画のDVD買ったんだった」

表に書いてある品目は『DVD』

確か先週ポチッと押した気がする

「へ~珍しい。何ていう映画?」

「何だっけ…。ほら、ちょっと前にナントカ賞取ったやつ」

「んふふっ、何それ」

「アレだよ、ほら。一昨年くらいに話題になった…えーっと」

「もう開けてみれば?」

喉まで出掛かってるのに、タイトルが思い出せない

あの、ほら、んーっと…

もどかしい気持ちのまま梱包をビリビリ破くと


「…………ぁ…」

「んははっ!」

有名なハリウッド映画と一緒に、いかにも18禁な物が入ってた


「お盛んですね~!」

「や、違うんだって!」

「不勉強で申し訳ないけどさ。
この『昇天絶頂!お天気おねえさん』って、何か賞取りましたっけ?」

「だから違うって!メインはこっち!」

俺が何を言ったって、ニノはケタケタ笑うばっかりで

悪戯っ子みたいにピンクなDVDの謳い文句を読み上げる


「んははっ、笑える~!『ワタシのオマタもびしょ濡れよ』だって」

「お前っ、読むなよ~…」

「見てコレ、『早くその極太でワタシを台風にして…』ってセンスねー!!」

「はは、は……」

恥ずかしー!

いくら仲良しな間柄でも、自分のそういうエロい部分がバレちゃうのって

なんか居たたまれない…っ


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