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妄想世界

第2章 痴漢プレイ

「よぉ、明日おとりだってー?お前も大変だな」

昼休み、俺は毎回缶珈琲を買いに自販機を寄る。すると、ソイツは居た。

名前は木野 浩征(キノ コウセイ)、名前の割りには軽いと言うかチャラいと言うか…。
因みに少年課に所属、そして俺の友人。
俺は刑事課だから署内で会うのは珍しいのだが…。

「あぁ、慣れてる」
「ははっ、そか。まぁ気を付けろよー」

短い返事を返せば、お気楽そうに警告される。

「何でも、あの痴漢、男も喰えるらしいからよ」

………男も?

「じゃあ、俺は言ったからなー」
「あっ、ちょ、木野!待てっ」

どういうことだ、と聞き返す前に木野は自分の部署に戻って行った。

多分、これを告げる為だけにわざわざ此処まで…。

「……アイツが気を付けろって言うなら、油断大敵だな…」

珈琲を一口飲み、俺も自分の部署へ戻ることにした。
勝負は明日だ…、絶対に捕まえてやる…!
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