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初恋メロディー

第2章 2人から求められた私の身体

そして、1週間後ー

「優奈っ」「あ、蓮っ…」

蓮とあんなことがあってから、始めて二人で喋った。

「優奈…ごめん、急に求めたりして」

「…いいよ、別にもうそのことは…私ね。私も…蓮が…」

といいかけたその時。

タタッ…

誰かが私達を見てた…?

「ごめん、またあとでっ」

自然と、誰かがいた方に走り出す。

(このあたりかな…)

そこは、今はもう使われなくなり物置として使われている音楽室だった。

ギィィー

重いドアを開き、蛍光灯のスイッチをカチン、とつけると…

「…優奈…」「こ…浩大!?」

なんとそこには、浩大がしゃがみこんでいた。

「もしかして、さっきの…」

さっきの会話を浩大に聞かれていたと思うと…恥ずかしい。

浩大は、うなずいた。

「求めたって…どういう意味?」

「あの…つまり…新発売のゲームを買ってって求めたの、ゲームをね」

浩大は、私のウソにすぐに気付いたようだ。

「したんだ、優奈と蓮」

「違うの、浩大」「何が違う」

怒ったように浩大は、勢いよく音楽室のドアの鍵をかけた。

「聞いて、浩大。あの…1週間前に、私、体調不良で倒れて、それを偶然、蓮に助けられて」

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