
LIP
第3章 初恋?
教室に戻って帰りのHR。
メールの返事が帰ってきた。
【ゆぅ】
今日OKだよん!
何時にどこ行けばいい~?
あっちなみに一緒行く友達は
俺より年下だからノリいいと思うよ★
おっさんの俺(21)も
構ってね(笑)
みゆ「・・・」
正直チャラいと思った。
なんだ、このノリは。
21歳って全然おっさんじゃないよね。
好きになる俳優さんも
30超えてる人ばかりだし
落ち着いている大人の方が
良い。
私は実際はノリの悪い子なのかも。
返事が来た安堵感よりも
ノリのついて行けなさに
不安を持って行かれた。
みゆ「・・・マミ。
返事きたよ~。
何時にどこ集合にする?」
マミは嬉しそうに笑った後
マミ「ん~。
帰って支度してぇ。
18時に駅前でどう?」
みゆ「OK。
んじゃそれで!」
18時に駅前っと・・・。
メールを返して
とりあえず大仕事に区切りを
つけたような気分で家に帰った。
帰りが遅くなる事も見越して
シャワーを浴び
着替える。
早く大人になりたい。
という気持ちのせいか
可愛らしい服は持っていない。
白Yシャツで黒ミニスカ。
私の髪は色素が薄く
まるで染めているかのような
茶色。
お金に余裕が出来たら
黒く染めて綺麗な髪にするのが
憧れ。
私からすればキャリアウーマン風だが
他からみるとギャルに見えるだろう。
準備が出来たのは17時。
丁度いい時間。
【みき】
今から駅に行くよ~。
そっちは今どこらへん?
友達から教わった
ドタキャンに備える方法。
まず自分がドタキャンしなそうな空気を出す。
そして相手の居る場所や動向を伺う。
嘘つかれたら意味ないんだけど。
それでもこの時点でドタキャンするやつはこのメールに返信しない事が多いらしい。
返信なかったらドタキャンの可能性80%・・・らしい。
みゆ「返事が来てから
出よう・・・。」
返事は中々こなかった。
少し焦る私にマミからのメール。
【マミ】
早く着きすぎた(笑)
今どこにいる?
みゆ「はえーよ!」
思わず声が出る。
ノリノリなマミは私の不安なんて知らない。
【みゆ】
ごめん。まだ家だわー。
10分で行くから待ってて!
着いたら電話するね。
相変わらず「ゆぅ」からの返事はない。
