ヤキモチ妬きの彼氏君。
第1章 *ヤキモチpart1
自分ですら言っている意味が分からない。
「ふーん。麻美は、そんなに長時間お仕置きされたいん「黙れ。絶倫」」
「……」
「……」
つい、いつもの癖で、この状況に相応しく無い言葉が口からサラリと漏れた。
陸が更ににこにこ笑顔になったのは言うまでもなく、背後に悪魔なんて可愛いものでは無く、魔王が見えるから怖いものだ。
「ああ。せっかく優しい俺は長時間で許してあげようと思ったのに、どうやら麻美はよほど俺に朝までお仕置きされたいみたいだね」
完璧に怒らせてしまった。
逃げられない。と分かっていても自然と足は扉へと進もうとするが、足を踏みだそうとした瞬間、陸の手が私の手を掴んだ。