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夢。 〜 O×S×A×N×M 〜

第4章 櫻葉 story

潤「いらっしゃい、翔くん
珍しいね、一人なんて。

いつものでいい?」


翔「あぁ。」


隠れ家的存在の
小さなショットバーのマスター、潤は
俺の古くからの友人であり
悪友でもある



潤「はい、どうぞ。
で?雅紀は?なんで一緒じゃないわけ?」


翔「お前な…呼び捨てにしてんじゃねーよ」


潤「あら。怒らせちゃった。
なに、喧嘩でもした?」


翔「あ?別にそんなんじゃねーよ…」

潤「そう?ならいいんだけど。
翔くん素直じゃないからなぁ。
思ってること、ちゃんと言った方がいいんじゃないの?
雅紀くんに。」



潤が何を言いたいのかは
わからなくもない。



『愛されなくてもいい』

雅紀にそう言わせたのは
他でもない、俺だ

俺が
大事なことを言ってやれないから…



潤「思ってることだけじゃなくて
真実もさ。

言ってないんだろ?あのこと。」



言ったところで何になる?
状況は変わらないだろう?


翔「あいつに…
雅紀に、期待させるわけにはいかないんだよ」


潤「なんでよ?」




翔「女房と別れられないからだよ。
例え愛が無かろうが




子供が俺の子じゃなかろうがな。」

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