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プリンス×プリンセス

第4章 プリンセスレッスン

ジュークの案内で、俺たちは広間に連れてこられた。

そこには、国王と王妃、ディオチェスター王子がいた。

「お連れ致しました。ティアナ王女、テリオス王子です」

ジュークが胸に手を当てて頭を下げる。

すると、国王が俺たちを見て、微笑みを浮かべた。

「ようこそ、フェールロコノへ」

「初めまして。エストラーザ第一王女のティアナです」

「同じく、エストラーザ第二王子のテリオスです。初めまして」

「この度は私の為に多大なるご配慮を賜り、誠にありがとうございます」

姉上が国王に頭を下げたので俺も倣う。

「こちらこそ、無理を言って済まない」

お。国王は話のわかる人みたいだ。

「覚えることも多くて大変かもしれませんが、頑張って下さいね」

王妃も優しい口調で、姉上に励ましの言葉をかけてくれた。

「はい。一生懸命努めます」

良かった。少しだけ安心した。

頭を下げたまま、心のなかで安堵のため息をついた。

そんな俺たちを、ディオチェスター王子は冷めた目で見ていたなんて知らずに…。

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