テキストサイズ

ツインテールの君

第2章 えろかわ。


「やばい、私も負けてはいられないわ。更級さん、ヘラ貸して」

「あっ」


 花井がヘラを肉叢に滑らせながら、もう一方の空いた手で、せりはの余していた胸を揉みしだき出す。

 國佳はすみれのももに移って、素手で生クリームを塗ってゆく。


 内股、関節、ふくらはぎ──…真珠肌に格段似合う乳製品を、塗っては舐めて、舐めてを繰り返し、すみれの質感を舌で味わう。


「あんっ……あっあっ……イク……イきますっ……もうダメです……!イっちゃう!」


 苦悶に歪んだすみれの口から、この世のものならざる悲鳴が上がる。


「あっ……ああんっ……すみれはいやらしい子です……エッチな格好で、皆さんに見られて、いじっていただいて、とっても興奮しています……!」


 國佳達の興奮も、甚だしい。

 反論したくなった。


 泣きそうな顔がたまらない。


 快楽と苦痛は時として紙一重という。すみれを見ていると得心がいく。


「すみれは、國佳様とせり子さんと社長さんのケーキです……っ、はぁっ、もぉ、はぁあっ……ぐちゃぐちゃにかき混ぜて召し上がって下さ、いぃ……っ」


 すみれの思考を機能させる領域も、生クリーム色の炫耀が覆っていったようだ。


 國佳は、甘い甘いドレスにまみれた美少女に、そっと囁く。


「それでこそ、私の可愛い仔ウサギちゃんね」


 甘い甘い匂いがする耳朶を、柔らかに噛む。


「イきなさい。せりはの次は、社長が、社長の次は私が……すみれちゃんの中を愛してあげる。夜が明けるまで」


 すみれの頬に、ひとしお強い薔薇色が浮かんだ。


 國佳はすみれの唇を塞ぎ、深い深いキスをする。一つの苺を二人で味わう。



 クッキーの香ばしい匂いが、キッチンから流れ込んできた。



 可憐で甘美な忍びやかな宴は、始まったばかりだ。







第2章 えろかわ。─完─

ストーリーメニュー

TOPTOPへ