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ツインテールの君

第3章 Decoration cake princess



 國佳は、親しい名前の並んだ画面をスクロールさせてゆく。


 中でも最も注目しているのは、「すみれ」という名の少女のツイートだ。


 すみれは、國佳が例のクリスマス温泉旅行をきっかけに親しくなった乙女の一人だ。今では『Fairieta Milk』の顧客でもある。

 國佳の部屋にもおりふし訪い、おりふし休みが重なると、一緒に出かける仲でもあった。

 
「國佳。純生クリーム、とりあえず冷蔵庫に冷やした方が」

「ちょっと休憩。……あ、すみれちゃん、今、駅前のカフェでお勉強中だって。真面目だわー」

「次の春、受験だっけ?それは勉強するでしょ」

「あっ、すみれちゃん写メ投下した」


 國佳は、すみれのツイートをクリックする。


 携帯電話の画面いっぱいに、淡いピンク色の綿混ラッセルレースで仕立ててある提灯袖から覗いた右手の、ピンク色のシャープペンシルを握っている写メが出てきた。乳白色の湯気の上ったココアと、見るからに難易度の高い参考書らしきものが、すぐ真横に広げてある。

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